転居後5

早朝

キジバトの鳴き声が聞こえる。

ホッホッ ホオ〜ッ ホオ〜ッという鳴き声が。

キジバトって東京にもいるんだ。田舎にしかいないんだと勝手に思っていた。

以前住んでいたアパートの真隣には空き地があって、朝になると虫を啄みに来た鳥が大集合。チュンチュンチュピチュピ大合唱をしており「朝鳥の声の目覚めるだなんて風情があるね」なんてレベルじゃなかったから、キジバトの鳴き声で目が覚めると風情を感(ホッホッ ホオ〜ッ ホオ〜ッ)風情はない。

 

ノーバレ

バレたくない。あまり個を認知されたくないらしい。モザイクの中の1マスでありたいし雑踏の中の1人でありたいのに、社会や生活はそうさせてくれない。常に 誰か ではいさせてくれない。行動には責任が伴い、己には個人を特定する名前や風貌が付いていて、せっかく付いているんだから生かさなきゃ勿体なくて、知るかボケ!と思っている。

東京に越してからライブにそこそこ行っていて、ある程度客層が被っていればあの時のあの人なんて事はザラにある。誰かの存在を認知する事に抵抗はないけれど、認知はされたくない、ずっとモザイクの内側でいたいだなんて、わがまま だねえ。

 

ごみ集積所

散歩しているとごみの集積所をたくさん見かける。散々書いているけどこの地域は治安がかなり良いみたいで、ごみ集積所もかなりきれい。そもそも道端もかなり綺麗に感じる。散歩すればするほど良い所が見つかってこの街が好きになり嬉しくなる。

 

なみすけ

杉並区にはなみすけというかなり愛らしいキャラクターがいる。まずさ〜名前がかわいすぎる。なみすけ。

区の公式サイトでは趣味や性格も確認できるのだけど、なみすけを構成する全ての要素があまりにもラブ。

もうさ〜恐竜の妖精だなんて、ロマンとロマンが合体していてさ、あえて俗っぽく言えばスチームパンク三つ編みメイド魔法使いくらい個人的にメッチャ嬉しい。ツボ。小学生の時にセーラー服と機関銃を初めて読んだ時の大興奮に近い。そんな扉があったなんて。例えがオタクすぎるかも。でもカッコいいじゃん。

 

性格は好奇心おうせいで、ほがらか、だなんてすてき!私もそうでありたい!憧れる。

サイトを注視するとちいこいなみすけが動いている所を見られる。すごくかわいい。

こういった横向きのキャラクターは正面の差分がない場合もあるのだけど、くるりとまわって立体感のある「存在」をアニメーションで確認させてくれる。足の動きも表情もかわいすぎる。

なみすけは杉並区のあらゆるところにいらっしゃって、区民や区を訪れた人々の生活を見守ってくださっている(これは私の想像や妄想も混じっているため、正確な情報は各自公式プロフィールをご確認ください)

意識してみるとあらこんな所にもなみすけ、あらあらこんな所にもなみすけ。見かけるたびにうれしくなる。最高の街。

 

あと何が好きってなみすけやその仲間たちには謎や秘密が多い一面も好き。私たちの想像に委ねられている。

なみすけはただ私たちの生活の一部に存在していて、ずっとどこかにいて、見かけない間何をしているのか分からないし、知るよしもないのが、共存して共存できている生き物っぽくて、ほがらかな妖精さんで、いい。

 

誕生秘話のページでは「横長の生き物」と描写されているのもかなり良い。横長の生き物。私たちが横向きに見つけがち、ではなくてそもそも存在が横長なんだ。いいな〜

「寝てるとこ。」も「おしり。」もプリティすぎる。「1番最初になみすけを見つけた方」がまず素敵な感性の持ち主なんだろうな。憧れちゃうぜ

 

ライブに行った

友達とお笑いのライブに行った。友達とライブに。すごすぎる。友達の隣には友達の友達がいたりする訳で、すごい。以前の生活じゃ考えられず、夢のよう、ですらない。信じられないくらい人生がめちゃくちゃになってきた。己の意思で。もっとめちゃくちゃにしていきます。己の意思で。

 

都合がつかずシロップのツアーに参加できずじまいでかなり悔しい。悔しいというか、さびしいというか、残念というか。でもシロップのライブは存在するだけで嬉しさがある(シロップのバンドとしての特性上)し、へるしーのツアーを今やってくれている嬉しさはたとえようがないくらい嬉しいので、いいんだけど、やっぱり行きたいよな〜という気持ちも、もちろん、ある。

 

姿勢

小学校の卒業式後に親が深刻な顔をして、式の様子を録画したテープを見せてくれたことがあった。

両親が2人揃って手招きして、余程の事があったのだろうと冷や汗をかいた。母親は年頃の娘を傷付けまいと言葉を選んで「O脚ガニ股すぎるから今のうちに直した方がいい」と教えてくれた。

遠巻きから娘が1人で歩く姿を見て、卒業の感動よりもヤバい歩き方をしている動揺が勝っちゃったらしい。

私も自分のヤバい歩き方を客観視して、かなり焦った。父親は直さなきゃこれからずっとルパンになっちゃうよと言った。デリカシーないねえ。かなりショックだった。

再び映像を確認するとヒョロガリ猫背で膝が開いていてつま先はほぼ横を向いている状態でひょこひょこ歩く姿がかなりルパンだったので泣いた。卒業とかどうでもよくなった。

あの後に親と協力して猛特訓したおかげもあり、今はかなりマシになった。

けれど真っ直ぐたっても膝はつかないし、つま先は少し開いているな〜と、鏡を見て思う。

 

料理

切り干し大根が大好き。

切り干し大根を愛している。

もともと料理にも食事にも関心が薄いのだけど、たまに「ウオー食いてえ!!」期がやってくる。そういった日は大体

「ゆずポン酢で鶏ももをグツグツやり、弱火にしたタイミングで切り干し大根を入れたやつ」

を作る。

これを作る時は必ずにんじん入りの切り干し大根を用意する。大根の苦みとにんじんの甘みがベストフレンド。お米と合う。とても美味しい。お茶でもお酒でもいいけど、美味しさを直で浴びたいからお水でいただく。栄養もたっぷりでかみごたえもある。全く隙がない。

 

ご機嫌な人たち

私は基本的にご機嫌な人が好きな傾向にある。家で寝転がっている時に、誰か知らない人がご機嫌に歌を歌っていて、その歌声が段々近づいてきて、家の前を通り過ぎていき小さくなっていく瞬間がたまらなく大好き。

車社会かつ散歩している人が通らない奥まった場所の旧居住地ではこれが全くなかったので、元々東京に住んでたら価値観が違ったかもしれないし、この先慣れてこの嬉しさがすり減っていくかもしれないけど、今は毎度超嬉しい。

 

汗腺

頭皮に汗腺が多いのかもしれないと今日気がついた。考えたことがなかった。

ショートヘアーになってから初めて暑さを体験しているけど、毛量が多いのに汗をかくと髪がしっとりしはじめる。

思えば学生時代汗だくになるほど運動した時に、肩甲骨辺りまで伸びた髪を束ねたしっぽがビタビタになりお風呂に入ったのかな?というくらい汗が滴っていたのって結構異常だったのかもしれない。

最近突然帽子の良さに目覚めた。夏こそ帽子を被りたいのに、まだ6月だってのに、頭の蒸れっぷりが無視できないレベルになっている。夏に被るのは諦めたほうがいいかもしれない。私だって電車の隣にいる人だって、帽子が、ビチャビチャだったらワ〜オ!と思うだろう、異臭もするだろうし。

 

うすエリアス

曇天の散歩でかなり汗をかいた。

道中で突如トイレに行きたくなり、スーパーでお手洗いを借りたついでに粉エリアスを手に取った時に目についた安くなっていた鶏モモも購入。

本来ならばこのまま直帰すべきだったのだけど。ラジオを聴いていてウキウキだったこと、昼食を食べ忘れたまま午後に突入し体内のエネルギーが空っぽで判断力が鈍っていたこと、それから生来のアホさ忘れっぽさが手をとった結果、生肉をカバンに入れたまま2時間散歩した。そういう日も、ある。なくていい。

 

幼少期に風邪を引いた時、親がよく粉エリアスを作ってくれた。どう考えても薄すぎるやつを。カルピスだったら全然甘くなくて子供が泣いちゃうレベルのやつを。

なんだか、うすエリアス飲んでみるか〜という気分になったので水500mlに対して4分の1程度の粉末を入れた(1リットルに対して全量投入が推奨割合)

ワ〜オ

知っている味よりも全然濃い。どんだけ薄めてたんだよ。

 

カビ

旧居から愛用していた木製の家具がカビていた。黒く塗られた木の板から白くてフワフワのつららが垂れ下がっていてかなりびっくりした。なんでこんなんになるまで気がつけなかったんですか?

幸いインターネットで調べ物をするのが大得意なので(これはもちろん皮肉!)、家具に適した物を薬局で揃えて窓を開け処置を施した。どうやら旧居よりも室温は低めだが湿度が高いっぽく、それを肝に銘じて生活をやっていくべきだなと感じている。連日自室にいると咳が出るのはカビのせいだったんだ。

なんでこんなんになるまで気がつけなかったんですか?