読書をしたガールさん

友人が読書をする習慣を身につけたい!と言い出した。突然の事だった。 


彼女は私の読書好きを知っているからか、謎に手足をバタバタさせながら「見守っててね!」と言った。見守るって、なに?



これからは週に1冊必ず読むと声高らかに宣言する友人氏。なぜか、かおいっぱいの笑顔。週1流石に仕事が忙しくなったり単純に専門書だの内容の濃い本に手をつけるとしたら、くたびれ現代人には無謀だ。最初は緩い条件にして段々引き上げていけばいいだのなんだのと余計なお世話をした結果無事に「やっぱ月2冊にする!ありがとう!」とやはりわらっていた。やっぱり、見守るって、なに?



先日とうとう1冊読み終えたというので、しかも「ちょう面白かった!名作!」との事で、きっと抱えきれない感情を抱えてあれやこれや感想を言い出すに違いないと踏んでいたがなんと大きな間違いだった。ニコニコ笑いながらこっちに寄ってきて、よかった、よかった、と言うばかりでこちらには何も伝わらない。せめて荒筋を教えてほしいと泣きつく。知りたい。そんなに良かったなら読みたい。しかし彼女はタイトルすら正確に思い出せず、挙句、ちゃんと本の感想交換日記をしたい!書いてきてくれたら、書くから!と無邪気な笑顔で提案するときて、こちらも流石にニコニコほほえんでもいられず、あのー、見守るって、なに?