きざみ海苔記2

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詳細は書けないけれど、自分が尊敬している人物に己の存在が認知されてしまうかもしれないらしい。

これは伝わってほしくない!という願望よりの表現であって実際には認知ほぼ確らしい。

認知されたくない周囲にいる有象無象の人間の1人でありたい解像度の低いJPEGの中にいたい。

どうやら生まれた時から私には固有名詞が付いているらしい。知るかあ!無視します。通行人Aです。と言い張るのは今更無理があるし。

かといって忘れてくれと願うのは失礼だと思う。先方の、自分以外の人たちの気持ちを無視していて最低だ。「認知された」のピントを意識的にはずして生活するしかない。

どうしてこうもシャイすぎるのかねえ。

 

 

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友人氏が親戚の会合でヘロヘロになっていた。話を聞くところぶっ飛んだ親戚しかおらず、1人を除いてみんな人の話を聞かなくて冷たくて厳しいのだそうだ。しかもその1人ももれなく「変な人」らしい。

友人氏にあなたも充分変な人なんですけどと茶化すこともできたのだけど、話の内容が全て嫌な方向に濃かったので私も一緒になって怒っていた。

ブチギレながら車を運転し、ラーメンを食べた。2人とも雪を模した粉チーズをかけたおしゃれなラーメンを食べた。粉チーズのかかった味噌ラーメンの味がした。雪みたいな舌触りでホロホロとチーズがとけていき、心も次第にほぐされていった(気がする)

おいしかった

嫌がる旦那さんを無理矢理運転させ会合後、向こうが不機嫌になり現在会話ゼロ状態になったとのことで、つい「そんなやな親戚とのやな会合に着いて行ってくれた旦那さんにはきちんとお礼を伝えるべき」とかなり余計なお世話をやき、ケーキ屋に向かうことに。

そして「それではおすすめの場所が」と案内されたお店が「いかにも」で魂が縮こまってしまう。

かわいくておいしいけど高くてちっちゃいやつ。庶民には手が届かないやつ。それはもう、お店の駐車場に車を停める段階で背筋が伸びているレベルの。愛か。これが。お前の。

とはいえテンションは爆上がりし、ガラスケースの前で、わー!おいしそう、とか言いながら、目を輝かせながらも、必死にいちばん安いやつを探してしまう、精神性。多分財を成すことがあってもずっとこうなんだろうな私は。このチョコプリンをひとつください。

 

めっっっちゃうまかったから値段とかどうでもよくなった。

 

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上記の友人氏がお土産でくれたインスタントのちゃんぽんを食す。おいしかった。汁まで飲んだ。

私の脳の欲を司る部分は食に対する部分を少なめに取っていて、かつ胃が丈夫でなくかなり小さいので、普段汁を全て飲んじゃおうと思うことがほぼ無い。固形物を食べた後の汁物はよりお腹にたまるから。

定食のおみそ汁はかなり苦心して飲むし、なんなら飲み切れないから主食単品注文にするし、愛してやまないアイスコーヒーでさえチビチビ飲んで最低でも15分程度かかる。

そんな人間が汁を一気に全部飲んだとありゃさぞ美味しかったのだろうとお思いでしょう。実は笑っちゃうくらい麺の量が少なかったんだよね。ギャハハ。もしかしたら汁を全部飲んでもらいたくて少なめにしているのかもしれないな。